鎌倉ハイキング 天園ハイキング②






歩くにはちょうどよい気候のこの日、天園ハイキングコースを歩いてきました。天園は鎌倉で最長のハイキングコースですが、今回入口に選んだのは覚園寺、降り口は獅子舞にいたしました

天園マップ    
入り口

覚園寺に向かう坂の途中に庚申塔が数基置かれている場所があります。そこから右に上がる細い道が、覚園寺からの天園ハイキングへの入口です。
階段状になっているところを登ってから少し行ったところの左側のがけ上に、数穴のやぐらが見えてきます。もう少し先へ行ってから振り返ると、先ほど見えたやぐらの1段上にもいくつかのやぐらを確認することができます。
しばらくはゆるやかな道が続き、右手に見えていた住宅街が切れたころ、左の崖下をのぞくと覚園寺のお堂の屋根らしきものが見えるのですが、それ以外のものは木々が深くて全く確認できませんでした。


どんぐりがたくさん落ちていました覚園寺のお堂 百八やぐら群風化した巨大な岩

落ち葉で柔らかくなったところや岩が浸食されたような道を登っていきます。覚園寺のお堂あたりを過ぎてからまだそんなに進んでいないと思われたころ、右手の崖上にやぐら群が現れたのです。
下調べではもう少し分かりにくいと思っていたのですが、見落としようが無いくらい大規模なものでした。
このあたりは杉ケ谷とよばれ、斜面に180ほどのやぐらが見つかっています。鎌倉の中で最も規模が大きく、ほとんどの種類のやぐらをここで見ることができます。
詳しくは「百八やぐら」をご覧ください。

苔むして狭小な道大平山山頂

百八やぐらを過ぎると、すぐに建長寺方面から天園に延びる尾根道に合流します。この地点は今泉住宅方面からの道も合流するので、四差路になっています。ここを右へ曲がり、大平山方面へ向かいました。途中、侵食のはげしいところや苔むした岩などを登り降りしながらしばらく進むと、突然視界が開け、高台にでます。ここが鎌倉市内最高峰の大平山山頂(159m)です。土がむき出しでごつごつしたとこを下ると広場になっていて、右手には鎌倉市内を眼下に見渡すことができますが、端はすぐに急な崖になっています。

獅子舞獅子舞の道

広場を過ぎて少し行き、茶屋を2件通りすぎるあたりから急な下りが始まります。急な岩を降りると四差路になっているので、ここは獅子舞方面の右へ回り込むようになっている道へ進みます。ここからの下りは湿気が多い地面のため、苔やぬかるみが多くなります。
しばらく降りると、木々で鬱蒼としながらも空間を感じるところにでたのです。そのあたり一帯には見渡すかぎり楓の樹木が生えていました。あと一月もすれば、さぞかし美しい光景を見ることができるでしょう。またその時期にぜひ訪れたいと思います。

二階堂川にかかる橋水と風と鳥の声だけがきこえる
永福寺跡

そこから下っていくと、道のすぐ左に水が湧き出すところがあり、そこからは小川と交差したり、道と小川が一緒なったりしながら下っていきます。風でゆれる葉音と清涼な水の音だけが聞こえる中にいると、自分がそこに同化してしまいそうな気持ちになりました。
川幅が広くなってくると、すぐに舗装された道に出ます。そのまま道沿いに下っていくと、左手にとても広い野原が現れます。かつてここには源頼朝が立てた三大寺院のひとつ、永福寺(ようふくじ)がありました。(詳しくは鎌倉の旧跡「永福寺跡」で) 現在、永福寺跡は史跡公園として調査・整備中のため囲いがされていて立ち入ることはできませんが、囲いの切れ間から、夕日に照らされて黄金色に染まったススキ野原が広がっているのが見えました。